「突然の地震、家族と避難できる準備はできていますか?」
日本は地震や台風など自然災害が多い国です。ニュースで「震度6強の地震」や「100年に一度の豪雨災害」などを耳にするたびに、「うちも準備しなきゃ」と思った方も多いのではないでしょうか。
でも、実際に準備を始めようとしても、「何から手をつけたらいいの?」「防災グッズって本当に必要?」と迷ってしまいがちです。
この記事は、これから防災について考えるすべての人に向けた【防災シリーズ】の第1回。今回は、「防災リュック」に焦点を当て、どんな役割を果たすのか、何を入れるべきかをわかりやすく解説していきます。
防災準備の3つの考え方
防災対策は、次の3つに分けて考えると非常にわかりやすく、効果的に備えることができます。
- ①防災リュック:災害直後に「避難所まで逃げる」ためのもの
- ②備蓄品:自宅で「数日間生き延びる」ためのもの
- ③お家の防災:地震発生時に「命を守る」ためのもの
今回はこの中の「防災リュック」に注目します。
防災リュックは「逃げる」ための命綱
防災リュックとは、災害が起きた瞬間に「これだけ持って逃げれば命が守れる」最低限の持ち出しバッグのこと。避難所に向かう際に必要なものがすぐに持ち出せる状態にしておくのが目的です。
大切なのは、「全部詰め込む」ことではなく、「最低限必要なもの」を「背負って走れる量」に絞り込むこと。ここでは実用性と軽さを重視したおすすめアイテムとその理由を紹介します。
防災リュックに入れるべきアイテムと理由
- ゴミ袋:ゴミ処理はもちろん、雨よけや簡易ポンチョ代わりにもなります。
- 簡易トイレ:避難所でも数が足りないことが多く、初動数日間は必需品です。
- メモ帳(連絡先記載):スマホが使えない場合に備え、家族や親族の連絡先を記録しておきましょう。
- ボールペン:メモ用。
- マイネームペン:持ち物への記名や、ラベル貼りに便利。避難者とのトラブルを未然に防げるようにしましょう。
- 歯磨きシート:水がなくても口の中を清潔に保てます。
- アルミブランケット:体温を保持し、寒さから身を守る必須アイテム。
- ブルーシート:荷物置きや地面に敷く、目隠し用としても使えます。
- アルミシート:ブランケット同様に保温性が高く、軽量で便利です。
- ウォータータンク:給水所で水を運ぶために使います。折りたたみ式が便利。
- ラジオ:正確な情報収集のために。手回しや電池式がおすすめ。
- カイロ:寒い時期の必需品。体温を維持するために有効です。
- ウェットシート:手や体の汚れを拭くのに使えます。ノンアルコールタイプが便利。
- ボディシート:全身の汚れや汗をふき取る用。避難生活の衛生管理に。
- シャンプーシート:髪のベタつきや不快感を軽減。気分転換にもなります。
- 折りたたみスリッパ:避難所では靴の脱ぎ履きが多いため、あると便利です。
- 絆創膏:小さなケガから感染を防ぐ、基本の救急アイテムです。
- 軽食:栄養補給用。カロリーメイトやようかんなどが保存性・携帯性に優れています。
- 手袋:作業やガレキの片付けに使います。軍手または耐切創タイプが安心。
- 雨具:急な雨や風を防ぐために。コンパクトなポンチョがおすすめです。
- ホイッスル:倒壊建物の下敷きになった際に、自分の居場所を知らせられます。
- 電池式充電器:スマホの充電手段を確保。電池式は手軽で確実です。
- ヘルメット:落下物から頭部を守ります。折りたたみタイプもあります。
- ヘッドライト:両手を使いながら移動でき、夜間の避難に重宝します。
- ハザードマップ:自宅周辺の危険箇所や避難経路を事前に把握しておくことが重要です。
- 扇子:夏場の熱中症対策や空気の循環に役立ちます。軽量で持ち運びやすいです。
- エコバッグ:物資の受け取りや荷物の持ち運びに便利。コンパクトに収納可能。
- 小銭:停電時の自販機利用、現金支払いに備え、100円玉や10円玉を用意。
- マスク:感染症対策はもちろん、粉塵や寒さから顔を守る役割も。
- 衣服:下着と着替えを1セット。圧縮袋に入れて省スペース化しましょう。
- タオル:水拭きや応急処置、防寒にも使える万能アイテムです。
- 水500ml:最低限の水分補給用。すぐ飲めるようリュックの取り出しやすい場所に。
防災リュックは定期点検が命を守る
防災リュックは「作って終わり」ではなく、定期的な見直しが大切です。食品や電池の期限、子どもの成長に合わせた着替えのサイズなど、半年に1回程度は中身を点検しましょう。
次回予告|備蓄編・自宅待機を生き延びる準備とは?
今回は防災リュックについてお届けしましたが、防災の全体像としてはまだまだ不十分。次回の防災シリーズ第2回では「備蓄編」として、ライフラインが止まっても自宅で数日間過ごすための備えを詳しく解説します。
今できることを一つずつ。小さな準備が、家族の命を守ります。
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