【NPBファン向け】MLBはなぜ162試合もやるの?レギュラーシーズンが長い理由をわかりやすく解説!

最近、日本でもMLBの中継やニュースを目にする機会が増え、「ちょっと見てみようかな」と思った方も多いのではないでしょうか。約20年間NPBを見てきた筆者も、MLBに興味を持ち始めた1人です。

しかし、初めてMLBのスケジュールを見て驚いたのが、「162試合」という試合数。NPBのレギュラーシーズンは143試合なのに対し、MLBはそれよりも20試合近く多い長丁場。なぜここまで多いのか?この記事ではその理由を、初心者にも分かりやすく解説していきます。


そもそもなぜ162試合もあるのか?

MLBのレギュラーシーズンが162試合になったのは、1961年以降。それまでは154試合でしたが、リーグの拡張やチーム数の変動により試合数が増加し、現在の形に定着しています。

では、なぜそこまで長いシーズンを戦うのか?主な理由は以下のとおりです。


理由①:チーム数が多く、地区内外との対戦バランスを取る必要がある

MLBは全30チームあり、ナ・リーグ(NL)とア・リーグ(AL)に分かれています。そして各リーグにはさらに3地区(東・中・西)が存在し、「地区内の対戦を多めに」「他地区ともまんべんなく」対戦する必要があります。

2023年からは、全チームが全チームと1回は戦う「全体交流戦制度」に移行したため、さらに試合数が必要となりました。


理由②:長い期間で「本当に強いチーム」を選別するため

野球は調子の波や偶然性が影響しやすいスポーツ。たった数試合では実力を測りにくいため、試合数を多くして「本物の強さ」を浮かび上がらせるという意味もあります。

162試合もあれば、短期的な好不調に左右されず、実力と層の厚さが問われる長期戦になります。


理由③:収益の観点でも“多い方が良い”

MLBは球団数も多く、各球団にとってのホームゲーム(約81試合)は、チケット・グッズ・飲食・テレビ放映などの収入源になります。長いシーズンは単に野球のためだけでなく、ビジネスモデルとしても成立しているという背景があります。

NPBでもホームゲームは大切ですが、MLBは「球場ビジネス」の規模が桁違いです。


理由④:ファンの“日常”としてのスポーツ文化がある

アメリカではMLBが日常生活の一部になっており、「毎日何かしらの試合がある」ことが習慣のようになっています。

朝起きたらまず昨日の試合結果をチェックし、夕方にはまた観戦――という365日のルーティンの一部として、MLBが存在しています。


NPBとの比較で見えてくる違い

比較項目NPBMLB
試合数143試合162試合
球団数12球団30球団
地区制度なし(セ・パの2リーグ)あり(6地区制)
交流戦年間18~36試合程度全チームと交流戦
移動距離短い(国内のみ)長距離(国内でも数千km)

MLBのシーズンが長くなるのは、「球団数の多さ」「移動の必要性」「文化・ビジネスの仕組み」など、複合的な理由によるものです。


それでも過酷すぎないの?選手は大丈夫?

実際、MLBの選手たちはほぼ週6日ペースで試合を行うため、体力的にも精神的にもかなりハードです。ケガ人も多く、故障者リスト(IL)が頻繁に活用されています。

また、ロースター制度やマイナーとの入れ替え、ベテラン選手の休養日(DH起用など)もこの過密スケジュールに対応するための工夫です。


まとめ:長いシーズンは“本気度”の証

MLBの162試合というスケジュールは、単なる数字ではなく、

  • 公平な対戦機会の確保
  • 実力主義の選別
  • ビジネスとしての成り立ち
  • ファンの生活の一部としての役割

といった様々な背景に支えられています。

NPBの感覚でMLBを見ると「長すぎる!」と感じるかもしれませんが、その長さこそがMLBらしさのひとつ。1年を通してチームや選手を“追い続ける”楽しさを、ぜひ体験してみてください!


※本記事はMLB公式サイト、スポーツビジネス専門誌等の情報を参考に筆者が独自に整理した内容です。

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